ニットについて

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「ニット・セータ・カーディガン」の違いが分からない、そんなお訊ねが‥‥。

「釈迦に説法」とは存じますが‥‥。

ニットとは、1本の糸でループを作りながら編んだ生地のことです。(下記の図案のように)

また、セータ・カーデガンは上記の生地で仕立てたトップスになります。ひとくちに「ニット」と申しますがニットには、横編み・丸編み・経編み(タテアミ)と3種の生地があり、それぞれの編み立ち工場は異業種になります。

当店は横編みニット工場です、編み目の構造はループを作りながら一目一目編み上げる生地で、1本の糸から編み上げますので、ほどいて再加工・再利用することも出来ます。横編み機での生産加工は、セータ・カーデガン・マフラー・帽子等々のアウターになります。

また、工業用編み機はお目にすることが有ると存じますが、お母さん方がお使いになっている「家庭編み機」と同じ構造です。基本的な編み地はメリヤス編み(天竺編み)で、編み込み(図案を描く)・縄編み・ガータ編み・レース編み等、模様を編むことが可能です。

丸編みは、筒状の編み機で糸口をたくさん付け、回転しながらメリヤス編み、スムース編み(ゴム編み)等を編み上げる生産効率の良い編み物です。模様編みは不得意で一般的には下着などのインナー用として使われておりましたが、近年はTシャツ・パーカーなどのアウターとしても使用範囲を広げております。

特に、経編みは「トリコット」とも呼ばれ特徴はなんといっても編物と織物、2つの長所を併せ持っているところです。(ループを作りながら編み上げますが横編み・丸編みとは編み組織が大きく違います)特徴は伸縮性が有り織り地と同じような扱いが出来ると云うことです。「カットソー」の商品はほとんどこの生地を使用します。

余談ですが、私がこの業界で仕事を覚え始めた頃は(昭和30年)「ニット」のことを「莫大小」とか「メリヤス」と呼んでおりました。

東京 墨田区の地場産業で本所地区は丸編みニット、向島地区は横編みニット工場が多い地区です。

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